建築吉日とは何か① 

2024年04月30日

吉日

家を建てる時に、良い日とされている日があるのを知っていますか?

入籍の日、結婚式の日にも、縁起の良い日を選ぶのと一緒で、家を建てる時にも、縁起の良い日というのがあります。

それが、「建築吉日」です。

 

中でも、六曜と十二直は、建築吉日を決める際に重要な要素として考慮されます。

 

建築吉日の観点から見る六曜と十二直の意味とは?

 

まず、六曜です。六曜は、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?冠婚葬祭の時に、参考にしますよね。

日本の伝統的な暦において、一週間を六つの曜日に分けたもので、それぞれに特定の属性があります。これは、人々が日常生活や作業の計画を立てる際に参考にする要素となっています。

 

先勝(せんしょう)始めに勝ちの日。何事も順調に進むとされています。この日の契約・決済・地鎮祭は、午前中に行うのが良いとされています。

 

友引(ともびき)友人や仲間とのつながりを重視すべき日。人間関係の良い日とされています。契約・地鎮祭・上棟をするのが良いとされています。

 

先負(せんぶ)始めに負けの日。計画を立て直す良い機会とされています。契約・決済・上棟式は午後に行うと良いとされています。

 

仏滅(ぶつめつ)仏教の儀式や祭りに適さない日。不吉とされています。最も悪いとされる日ですが、何かを始めるには良いとされています。

 

大安(たいあん)大吉の日。安定した成果が期待されています。最も良い日。契約・地鎮祭・上棟・引渡しを行うと良いとされています。

 

赤口(しゃっく)危険が多い日。慎重な行動が必要とされています。上棟などのお祝い事は避けるとされています。

 

 

北斗七星

次に、十二直です。十二直とは、あまり聞いたことがない方が多いのでは・・・。

建築業界ではこの十二直が現在でもよく使われています。

 

北斗七星のある方角を基に、日取りの吉凶を占うものです。北斗七星の方角は十二支で表されるので、十二直も12種類あり、日常生活のあらゆることの吉凶が定められています。

赤色の部分が、いわゆる「建築吉日」とされる日です。

 

建(たつ):よろず大吉の日。「万物を建て生じる日」という意味があり、物事始めるのに最良の日とされていますが、土木工事や蔵開きは凶とされています。

 

除(のぞく)百凶を除く日。「障害を取り除く日」という意味があり、井戸掘り・治療開始・祭祀は吉とされていますが、結婚や金貸しには凶とされています。

 

満(みつ):万象万物万溢の日。「全てが満たされる日」という意味があり、建築・結婚・転移は吉とされていますが、土木工事、夜更かし、服薬始めは凶とされています。

 

平(たいら):「物事が平らかになる日」という意味があり、上棟・道路修理・結婚・相談事・引っ越しは吉とされていますが、川、溝、穴を掘る・種まきは凶とされています。

 

定(さだん):「善悪が定まる日」という意味があり、建築・結婚・引っ越し・種まき・売買契約は吉とされていますが、旅行・訴訟は凶とされています。

 

執(とる)「執り行う日」という意味があり、家づくり・祝い事・種まきは吉とされていますが、お金の支出は凶とされています。

 

破(やぶる)「物事を突破する日」という意味があり、訴訟・出陣・談判事は吉とされていますが、祝い事・契約・建築・結婚は凶とされています。

 

危(あやぶ)「物事を危惧する日」という意味があり、万事控えめにする日とされています。特に旅行や川遊びなど危険が伴う行動は絶対に避けるべき日です。

 

成(なる)「物事が成就する日」という意味があり、上棟・建築・新たに何か始めるのは吉とされていますが、訴訟・談判事は凶とされています。

 

納(おさん)「物事を納め入れる日」という意味があり、収穫・買い物・何かを集めるには吉とされていますが、縁談事・祭祀は凶とされています。

 

開(ひらく)「開き通じる日」という意味があり、建築・移転・開店・結婚は吉とされていますが、葬式や不浄時は凶とされています。

 

閉(とづ)「閉じ込める日」という意味があり、葬式・建墓・お金の収納は吉とされていますが、上棟・建築・祝い事は凶とされています。

 

 

 

建築吉日には六曜、十二直の他にも、「天赦日」「一粒万倍日」「三隣亡」「土用期間」などもあります。

次回は、それらについてのお話をします。